文明必需品となった洗濯機の陰謀と末路

先日、これまで12年間連れ添ってきた洗濯機が突然としてその使命を終えた。

思えば、私が一人暮らしを始めた頃から生活の苦楽を共にしてきた尊きパートナーであったのだが、皮肉にもその事実を悟ったのはびしょ濡れの洗濯物を片手にコインランドリーの自動ドアをくぐった時であった。

 

つまりは、新しい洗濯機が届くまでの数日間、しばしのコインランドリー生活を余儀なくされることとなったわけである。

それが慣れ親しんだホメオスタシス(恒常性)の乱れによる不調和であると容易に理解できるにせよ、予定外の外出によって時間の無駄を認識せざるを得ない状況が日常生活に食い込んでくる時点で、精神面の支障を私は免れることができなかった。

 

そして、洗濯機がなくなったことによって、そもそもなぜ先進国には公然猥褻罪が制定されており、服を着るというある種滑稽な文化が半強制的に根付いているのかという「白物家電陰謀論」を打ち立てることによって、洗濯機など必要ないという机上の空論を正当化しようとする心の働きを傍観しながらも、近代文明から解脱できない私は結局、インターネット上で新しい洗濯機を注文したのだった。

 

購入したのは、Haier | ハイアールの全自動洗濯機(6.0kg)。

 

この辺りの小さいサイズの洗濯機は、デザインが微妙なものが多かったのだが、その中から経済不安との折り合いをつけながら許容範囲のデザインのものを選択した結果がハイアールの洗濯機(6.0kg)だ。

こちらは中国製となり、国産のものと比較して価格が随分手頃な点が存分に猜疑心を誘うところではあるが、コモディティ化した洗濯機というジャンルの白物家電において、価格上位のものと比べても機能に大差はないであろうという判断。

その証拠に、今のところは全く問題なく業務を果たしてくれている。

騒音に関しても、暴れ馬のごとく馬鹿騒ぎしていた以前の洗濯機と比べると段違いに静かである。

問題は寿命であるが、それについては個体の運を祈るのみ。

 

洗濯に関連して、私が最近愛用している、化学物質不使用の洗濯用洗剤を紹介しておく。

ラベンダーの香りをバニラのほのかな甘さで和らげたような芳香で、天然由来の成分(バニラ香料のみ人工)で構成されたポッド形式の洗濯洗剤。

GrabGreen 洗濯用洗剤 ラベンダー

GrabGreen / 3イン1洗濯洗剤ポッド ラベンダー 24ロード(432g)

 

こちらは、個人輸入可能な「iHerb | アイハーブ」という海外ウェブサイトから購入している。

iHerbには、私のようなヴィーガンに適した食品から、化粧品や住居洗剤に至るまで、オーガニックなものや天然由来で環境に配慮した商品、そして動物実験を行うことなく製造された製品が数多く取り揃っているので、有益なマーケットとしてよく活用している。

 

例えば、市販の洗濯用洗剤に使用されている代表的な界面活性剤である「直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム」についてあげると、洗濯物への残留によって皮膚アレルギーを引き起こす要因となる恐れや、河川に流出することによって生態系に悪影響を及ぼす危険性のある物質なのである。

それは明らかに、我々の生活圏に悪循環を齎すであろう害悪であり、そのような消費者の尊厳を踏み躙る偽りの安心安全を売り払う市場メーカーの利益生産に加担することは、巡り巡って自らの首を締める行為ではなかろうか。

 

そのような負のスパイラルから離脱するために、私はここ数年で食器洗剤からバス用品に至るまで、国内の主要メーカーが販売する市販製品には手を出さなくなった。

それは、自分自身のホモ・サピエンスとしてのプライドを保持するための選択であり、人類の進むべき未来を指し示すために私が求める生き方なのであるが、その思想を突き詰めると、最終的には買ったばかりの洗濯機を捨てなければならなくなるので、人間らしく矛盾点を残して今回はこの辺りでやめておこう。

 

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著/臣咲貴王



「髑髏展」出展に関する重要なお知らせ

11月の出展イベント。

2016年11月18日(Fri.)から20日(Sun.)の3日間に亘って開催されるスカルアートイベント「髑髏展(どくろてん)」に、作家 臣咲貴王としてxCROWxNILxTAILxCOCKxの参加が決定しているので、その告知をさせていただく。

 

本イベントは、SKULL GALLERY JAPANの主催イベントであり、代表の色様よりお話を頂いた企画。

髑髏(スカル)がモチーフになっている作品のみのアートイベントであり、各々のアーティストが自身のスカルの格好良さを表現することを目的とする髑髏展。

髑髏というモチーフは、切っても切り離せぬ当ブランドのメインモチーフであるが故に、謹んで出展を決定した次第である。

 

イベント会場はCafe Gallery 幻

〒113-022 東京都文京区千駄木 2-39-11

開催日時 2016.11.18(Fri.)-11.20(Sun.) 15:00~22:00

観覧料は無料。

アクセサリーだけでなく、様々なジャンルのスカルアートの展示を愉しめるかと思うので、お時間のある髑髏好きの方に是非ご来場いただければと願っております。

 

当方のブースは、会場備え付けの飾り棚がスペースとなり、当ブランドのゴールド&シルバーアクセサリー数点の展示・販売が行われるイメージである。

 

そして、今回の髑髏展では、現在制作中の未発表新作スカルリングも出展予定。

こちらは、xCROWxNILxTAILxCOCKx for DEVILの第二作として、今冬発表予定のスカルリングの先行発表となるので、最も新しい情報を目にできる機会となるだろう。

 

といったところで、11月開催の髑髏展の告知とさせていただく。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

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著/臣咲貴王



リペア案件にみるブランドとしての受注意思

xCROWxNILxTAILxCOCKxが、for DEVILという新たな領域に突入したことで、ブランドの意向としてはオーダーメイドやカスタム、修理に対して積極的な受注を行なっていこうという意識は薄れ、新設公式ウェブサイト上にも、オーダーメイド等の受注に関する表記は載せていない。

 

しかしながら、個人的にはそのようなご希望にも応えており、可能なものについては快く承っている。

ということで、最近承ったリペア案件の紹介。

 

ブレスレットの修理である。

革紐のブレスレットで、紐の頭と尾を繋ぐジョイントパーツとしての金属素材(マテリアルは不明)の一部が欠損したものの復活を希望されるご依頼。

ブレスレット 修理

 

工程としては、手っ取り早く同じ形状のものを一から作り直すことにした。

そして、ロストワックスによる鋳造で初期の形状を無事再現したものがこちら。

ブレスレット 修理

ブレスレット 修理

使用マテリアルはシルバー925(鏡面仕上げ)。

 

依頼品との比較画像。

ブレスレット 修理

 

私は、xCROWxNILxTAILxCOCKxというブランドをアーティスト、クリエイターとして運営しており、それは利益の生産を第一の目的とした事業ではないと言い切ることができる。

第二の目的ではあるかもしれないが。

己の能力や知識を追求、駆使して、何とかこの社会システムに巨大な影響を齎したいという表現欲求から派生した強靭な意志が当ブランドの屋号を支えているのである。

そのため、自己の内なる世界に存在する世界観を具現化するために、今世の貴重な時間は可能な限り自己表現を追求するために費やしたいと考えており、その領域は私個人の食生活(ベジタリアン)から思想、哲学にまで及ぶ。

 

しかしながら、外界の人様から得た機会によっても、その世界観を深めるためのヒントが隠されていると捉えているため、こちらからの意思表示は発信しないものの、強いご要望があればオーダーメイドや修理などのご依頼にも可能な限りの誠意を今後も示していきたい所存なのである。

 

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著/臣咲貴王



新作スカルリング「BINAH」ワックス制作中につき…

制作中の蝋髑髏。

xCROWxNILxTAILxCOCKx for DEVILラインの二作目となる予定のスカルリングを現在制作中である。

 

当ブランドにおける作品制作は、ほとんどの場合「ロストワックス」という技法を用いて行われる。

ここで、ロストワックスという技法について手短かに3ステップで説明すると、

  1. 「ワックス」という蝋燭の蝋と同質のマテリアルで造形を創り出し、そのワックスを液状の石膏に埋没させ、焼成する。
  2. 焼成によって、石膏は固まり、ワックスは気化する(このことからロストワックスと呼ぶ。)ので、石膏内に焼成前のワックスと同じ形の空洞ができる。
  3. その空洞に融解させた金属(金や銀)を流し込み、冷えると焼成前のワックスと同じ形状のものが金属として顔を現す。

といった具合で、上記のワックス造形から後の工程を「鋳造(ちゅうぞう)/キャスト」という。

 

そして、実際はその後、諸々の研磨作業を経て作品が完成するのである。

ちなみに、当ブランドではこの鋳造工程のみ、御徒町のキャスト専門業者(有限会社 トーヨー精工)に外注して行なっている。

 

造形に使用するワックスは、ハードワックスと呼ばれるものからソフトなものまで様々な種類のワックス製品が世に蔓延っているが、私は主に「インジェクションワックス」と呼ばれる、ワックスの中でも比較的融点が低く柔らかい性質を持つワックスを使用して造形を創造している。

私がインジェクションワックスをこよなく愛用するようになった理由については、ハードワックスなどに比べてインジェクションワックスは柔らかく加工が極度に容易であるため、表現したい造形まで短時間で辿り着くことができる点が大きい。

それによって、造形表現の奥深くを探求する余裕ができるため、例えばスカル(頭蓋骨)のように有機的なラインを重んじる造形において、高いクオリティで表現を完結させることが可能なのである。

 

あとは、何より粉が出ないこと。

ハードワックスでの造形においては、一つの塊であるワックスをヤスリなどで削っていくことで造形を形成することが基本工程となるため、その作業によって机上がワックスの粉まみれになってしまうのである。

 

私は、埃などの粉系攻撃に対して精神的な脆弱性を持つ性質であるため、そのような粉の海を彷徨う日々に別れを告げ、ワックスペンで融解させたワックスを少しずつ盛っていくことで造形を形成することを得意とするインジェクションワックスの信者となった経緯がある。

ちなみに、インジェクションワックスは、ヤスリで削ってもヤスリの目にワックスがへばり付くだけで粉が舞う心配はない。

 

制作中のスカルリングは、xCROWxNILxTAILxCOCKxが過去に発表してきた、カバラスカルリングコレクションシリーズの続きとして発表することとなる。

しかしながら、こちらの新作は、ニューラインであるxCROWxNILxTAILxCOCKx for DEVILのアイテムとして発表することとなるので、過去の世界観と新しい世界観を繋ぐ架け橋として、このシリーズを認識していただけるとありがたい。

 

現時点では、この新作スカルリング「BINAH」の全貌は明らかにはしないが、for DEVILのコンセプトに相応しいスカルリングの誕生を予感している。

 

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著/臣咲貴王