【フルオーダー】ヤドリギモチーフのピンキーリング K18×Silver925

今回は、直近で制作していたフルオーダー作品の紹介及び備忘録。

ヤドリギモチーフのピンキーリング K18×Silver925

 

デザインとしてのヤドリギ

オーダー時点で具体的なデザイン指定はなく、他と被らないレディース向けのピンキーリング(小指に着用する指輪)ということで、「ヤドリギのデザインはどうか?」とこちらから提案した。

「忍耐、克服、征服」の花言葉を持ち、ヨーロッパにおいては古くから「神聖な樹」、「幸運を呼ぶ樹」などと認識されているヤドリギ。

地面に根を張ることなく、他の樹木の幹や枝に根を張り成長する半寄生植物であり、その珍しさや植物としての造形美が私の設計意欲を掻き立てたのである。

ヤドリギモチーフ

 

無二の完成品

そしていきなり完成品。

ヤドリギモチーフのピンキーリング K18×Silver925

 

制作は安定のロストワックス製法にて。

使用地金はK18(18金イエローゴールド)がメインで、Silver925製のヤドリギの実をロウ付けしてある。

 

ヤドリギモチーフのピンキーリング K18×Silver925

ヤドリギモチーフのピンキーリング K18×Silver925

ヤドリギモチーフのピンキーリング K18×Silver925

デザインにおいては、ヤドリギ本来の連続性を母体としつつも、どの角度から見ても違う表情に見えるようなランダム性を全体に取り入れている。

 

ヤドリギモチーフのピンキーリング K18×Silver925

総重量約2.4グラムからなる唯一無二のピンキーリング。

無事産み落とせて安堵。

 

高騰し過ぎたゴールドの行く末

今回のオーダー品においても使用した18金、原型制作開始から数か月の間にもゴールドの価格は上昇し続け色々と苦労した。

全体的な相場観では高止まりといった印象の金相場。

個人的には、せめて1グラム8,300円辺りまでの中期的な調整を挟んでほしいものだが、雨後の筍のように湧いてくる地政学的リスクを鑑みるに、まだ上昇する蓋然性が高いのも事実。

しかしながら、上値が青天井であることを踏まえつつも、現在価格が高値圏であると認識する場合、10年単位の長期では1グラム4,900円辺りまで下落しても不思議ではないチャート形状をしているのも事実かと。

要は、制作原価を気にすると作品制作、特に新作への着手に二の足を踏まざるを得ない今日この頃なのである。

近頃はこの事ばかり書いている気がするが、貴金属を扱う当ブランドにとってはそれほど重要な要素なのだ。

 

新作予告

そんな中、当ブランドxCROWxNILxTAILxCOCKx(クロウニルテイルコック)の13周年アニバーサリーリングの制作が現在順調に進行中。

8月末には販売開始の予定でいるので、ご期待を乞う。

 

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著/臣咲貴王



K18×アレキサンドライト オーダーメイドブライダルネックレス

年始めの記事として、昨年制作していたオーダーメイドのブライダルネックレスを載せておきたい。

訳あって中々お渡しできなかった品なのだが、ようやく当人の手元に渡ったのでその全貌を公開する。

 

ブライダルネックレス全容

タイトル通り、本作はブライダル案件として制作した作品。

使用地金は18金(K18イエローゴールド)、そして、センターストーンにはブラジル産のアレキサンドライト(0.16カラット/3.9×3ミリメートル)を使用している。

オーダーメイド ブライダルネックレス アレキサンドライト K18

オーダーメイド ブライダルネックレス アレキサンドライト K18

 

アレキサンドライトとは

アレキサンドライトは、6月の誕生石のひとつ。

特筆すべきはその変色効果であり、太陽光や蛍光灯の青緑系スペクトルの強い明かりの下では青緑系統の色に、そして、蝋燭や白熱灯など赤色系スペクトルの強い明かりの下では赤色系統の色に見えるという非常に珍しい宝石である。

オーダーメイド ブライダルネックレス アレキサンドライト K18

 

K18部分

チェーンに関しては、既製のK18アズキチェーンを使用しており、私が無から創造したものではないが、バチカンを含むペンダントトップ部分は全てロストワックスによるハンドメイドとなる。

オーダーメイド ブライダルネックレス アレキサンドライト K18

 

ブライダルらしさとデザイン

デザインに関してはほぼ一任されていたので、シンプルさを重視しつつオリジナリティを感じさせる造形を目指して制作した。

具体的には、花を想起させるような有機的な輪郭をメインのアイデアとし、ウェディングというイメージから女性らしさと柔らかい印象を立体的に抽出したデザインとなっている。

尚、センターストーンであるアレキサンドライトの石留めについては、オーソドックスな爪留めを採用した。

 

また、ジュエリーケースに関してもオリジナル仕様となっており、既製品に自らデザインを加えて華やかさを演出している。

オーダーメイド ブライダルネックレス アレキサンドライト K18

 

オーダーメイドの難しさを再確認

私が当ブランドxCROWxNILxTAILxCOCKxの創造責任者として普段制作するのは、やれスカルやら頭蓋骨やら髑髏(どくろ)やらで、ブライダルとは正反対のジャンルであるのだが、X JAPANがCrucify My Loveを奏でるが如くこのような作品を制作することも可能である。

現在、xCROWxNILxTAILxCOCKxでは積極的にフルオーダーの依頼を受けているわけではないのだが、稀にこういった作品制作に携わることは非常に勉強になる。

 

近年における金価格高騰との戦い

近年、金価格が高値を維持していることから、何を制作するにしても原価計算の時点で二の足を踏んでしまいがちな状況にある。

メインマテリアルのもそこそこの高値となっている。

新作制作にしても、当ブランドでは重量感のある作品が多い上に18金も使用しているが故、以前と比較するとどうしても制作原価が高くついてしまうのだ。

結果として販売価格も。

悩み。

 

2023年になってしまったが、まだまだ戦い続けなければ。

私は一度たりとも諦めていないのだから。

 

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著/臣咲貴王



フルオーダー作品「Silver925×K18 アカンサス装飾リング」

世にも珍しい連日投稿。

昨日の記事に続き、先日完成に至ったもう一つのフルオーダー作品をご紹介する。

 

完成品

完成したリングがこちら。

フルオーダー Silver925 K18 アカンサスリング

フルオーダー Silver925 K18 アカンサスリング

フルオーダー Silver925 K18 アカンサスリング

 

植物の有機的なラインをモチーフとしてデザイン展開したシルバー(Silver925)とゴールド(K18)のコンビリングである。

アンティーク等のオーナメント装飾に見られるこのようなデザインは、一般的に「アカンサス」という植物をデザイン展開したものである。

このアカンサス装飾やロカイユ装飾などと呼ばれる類のデザインが私は好きで、今回のオーダーは今後の作品制作に影響を与え得る貴重な造形経験となった。

フルオーダー Silver925 K18 アカンサスリング

 

デザイン画

依頼内容について、具体的なデザイン指定は特になく、市場に既存するリングの画像をいくつかいただき、それらの印象を自己流に変換してデザイン画を作成した。

フルオーダー Silver925 K18 アカンサスリング

 

ワックス原型制作

相当の時間をかけて完成したワックス原型が以下である。

フルオーダー Silver925 K18 アカンサスリング

フルオーダー Silver925 K18 アカンサスリング

 

紫色のインジェクションワックス部分がシルバー、黄緑色のインジェクションワックス部分が鋳造後にゴールドとなる。

 

Silver925・K18地金使用量

鋳造及び研磨後。

フルオーダー Silver925 K18 アカンサスリング

 

これらをろう付けした後、仕上げの研磨作業を施し無事完成となった。

 

地金使用量は、Silver925が約4.5グラム、K18が3.8グラム。

フルオーダー Silver925 K18 アカンサスリング

 

【重要】今後のフルオーダー受注基本料金について

長年の間、当ブランドではフルオーダーメイドでの作品制作のご依頼に対して、可能な限りの安価で承ってきた。

それは、技術の未熟であった活動開始初期に合わせて設定したある種のモラトリアム価格であったのだ。

しかしながら、活動開始より10年以上経過した現在においても習慣化したままこの料金設定を継続することは、自らを貶める(おとしめる)行為であるとの結論に至り、よって、このあたりでブランドとしての価値をより高い領域へ導くべく、今後フルオーダーで作品制作の依頼をいただく場合の基本料金を、13万円に明確に設定させていただいた次第である。

この基本料金13万円にプラスしてデザイン代、実制作費を加算した金額が、今後のオーダーメイドでの制作代金となります。

オーダーメイドをご希望のお客様へ(公式ウェブサイト)向けたページも併せて一読いただけますと幸いです。

 

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著/臣咲貴王



フルオーダー作品「ブルートパーズ×K18のベビーリング」

フルオーダーで制作したベビーリングの紹介。

以前の依頼に続く第二弾のベビーリング制作となる。

 

完成品

最初に完成品から。

オーダーメイドベビーリング K18 ブルートパーズ

 

18金の上品さを活かしたシンプルなデザイン。

マテリアルにゴールド(K18)を提案したのは、近年価格が上昇傾向にあるゴールドの勢いに肖り(あやかり)、ベビーリングの本質的なコンセプトに説得力を持たせるためである。

約4.5グラムの18金をふんだんに使用。

オーダーメイドベビーリング K18 ブルートパーズ

オーダーメイドベビーリング K18 ブルートパーズ

オーダーメイドベビーリング K18 ブルートパーズ

 

センターストーンにはブルートパーズを使用

センターストーンには、11月の誕生石であるトパーズの中からブルートパーズを選びセッティングした。

1.3ct。

ブルートパーズ

 

ブルートパーズとイエローゴールドは相性が良く、印象が強くなりがちなイエローゴールドに清涼感のあるブルートパーズをセッティングすることで、絶妙な奥ゆかしさのあるカラーバランスが形成される。

尚、こちらのオーバルカットのブルートパーズにはミレニアムカットが施されており、放射状に光を拡散するこのカッティングからは洗練されたシャープさが感じられる。

 

ワックス原型

ちなみに、鋳造前のワックス原型はこちら。

ベビーリング ワックス原型

 

ロストワックス技術によって地金に生まれ変わる前の姿。

全てがハンドメイド造形。

 

刻印打刻を拒む小ささ

ベビーリングの内径は非常に小さく、リングの内側には「K18」の刻印を打つことができない。

よってこの様なポジショニングに。

オーダーメイドベビーリング K18

 

ルーペ機能付きのガラスケースに包まれて

保管用に、前回同様のルーペ機能付きクリスタルリングケース(株式会社メイクワン)を発注した。

完璧な納まり。

オーダーメイドベビーリング ルーペ機能付きクリスタルリングケース

 

【重要】今後のフルオーダー受注料金について

前回記事でもお知らせした通り、今後フルオーダーで作品制作の依頼をいただく場合の基本料金を、使用素材に関わらず13万円に設定させていただいた。

この基本料金にプラスしてデザイン代、実制作費を加算した金額がオーダーメイドでの制作代金となります。

公式ウェブサイト上に追加した「オーダーメイドを希望されるお客様へ」のページにもその旨記載いたしましたので、ご依頼の際にご一読願います。

 

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著/臣咲貴王