前回の第一章に続いて、xCROWxNILxTAILxCOCKx(クロウニルテイルコック)というブランド名に関する追記的な記事となる。
xCROWxNILxTAILxCOCKxが、前身となるブランドである×黒×鬼×帝×國×(クロオニテイコク)の世界観を深めるべく誕生したというニュアンスの話を前回解説したが、もう少し深く踏み込んだところにもこの二つのブランド名に関わるシンクロニシティが存在する。
xCROWxNILxTAILxCOCKxの「TAIL」について。
これは「尻尾」を意味する英語である。
そして、「COCK」は「陰茎」と訳すことができる単語。
尻尾と陰茎、この二つの突起したシルエットは鬼の角に例えることができ、×黒×鬼×帝×國×の中にある鬼、転じて反骨的な精神の流れを汲んだブランドであることを隠喩している。
また、尻尾には目標を遮る雑念や誘惑、身に降りかかる火の粉を払うための「盾(たて)」の役割があり、陰茎には意志や信念を貫くための「矛(ほこ)」の役割がある。
これには、xCROWxNILxTAILxCOCKxのアイテムを身に纏うことで、それが装着主にとっての盾にも矛にもなり得る理想のマテリアルとなることを願う意味が込められている。
そして、陰陽の関係にある矛と盾は融合すると「矛盾(むじゅん)」となる。
これは、この世に蔓延る矛盾した真実に向けた猜疑心や、意識の中に存在する自己矛盾に対する憤りを表現している。
続いて、xCROWxNILxTAILxCOCKxの頭にある「CROW」と、尾に置かれた「COCK」の関係についての話。
xCROWxNILxTAILxCOCKxという字列を円周に沿わせると、尾と頭が付いて「COCKCROW」、「夜明け」を表す英語が顔を現す。
人類には、個人として、集団として、種としての目的があるはずで、目的を果たすまでの道程は光の見えない闇、つまり夜に例えることができると思う。
目的が結果に繋がると、晴れや曇り、たとえ雨であろうとも夜明けが訪れ、達成の度合いとは関係ないにせよ一つの目的を果たしたということになる。
そして、それと共にまた新しい目的が生まれ、そしてまた夜が訪れる…
このような周期の繰り返しによってこの地上世界は成り立っており、COCKCROWは星の自転や公転、月の満ち欠け、四季の移り変わり、生死などこの世のあらゆる循環の象徴であると定義することができるのだ。
更に、尾と頭が繋がった円形のxCROWxNILxTAILxCOCKxの字列は、まるで自分で自分の尾を飲み込もうとする蛇の姿である「ウロボロス」のようでもある。
ウロボロスとは、始まりも終わりもない完全な姿の象徴であり、当ブランドがコンセプトとするところの「神秘的マテリアルと退廃的世界観のケミストリー」、つまり相反する概念の融合によって完全なものを創造したいという目的意識とリンクするのである。
CROW、NIL、TAIL、COCKのそれぞれを繋ぐ役割を果たしている「x(エックス)」についても、二つの概念が交差、クロスして混ざり合うという意味があり、4つの単語を一塊に統合するための仲介役として機能している。
…二章に渡って詳しく解説してきたが、以上のシンクロニシティ(偶然の一致)が、×黒×鬼×帝×國×の空耳英語から偶然にも生まれたxCROWxNILxTAILxCOCKxというブランド名に隠されたコンセプトであり、一つの物語である。
今後ともこの名に恥じぬような作品の創造に邁進していきたいと考えているので、僅かでも気にかけていただけたならば感悦の次第。
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著/臣咲貴王